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ユビキタスネット社会と産学連携


ユビキタスネット社会を支えるLSI技術は非常に広範で、且つ高度な技術が必要に なります。そのため技術開発や研究、製品開発はそれぞれの専門集団を上手く組み合わせることが成功の鍵になります。ここでは複雑化するLSIの技術と産学連携の実例を 簡単にご紹介します。


ユビキタスネット社会って?


「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」ネットワークにつながるユビキタスネット社会が現実のものになろうとしています。
では、ユビキタスネット社会になると生活やビジネスは変わるのでしょうか?
いくつかの例を挙げて説明します。




その他にも、自宅と学校や会社間での会議、言語を気にせず世界中の人とコミュニケー ション、災害や事故の未然防止、移動中はどこからでも通信が可能などの恩恵を受けます。 このようなユビキタスネット社会の実現には、通信、無線、センサー、アナログ、電源、 信号処理、軽量化、小型化など幅広い技術が必要になるため、一部門のみで LSIを開発することは困難になります。そのため大企業、ベンチャーや大学という枠を越えて、各分野の得意技術を持った人達の知恵を出し合った開発が重要になります。


産学連携とは?


その言葉の通り産業界のニーズと大学のシーズとの融合による新たなイノベーションの創生を目指すものです。その活動を支援する知的クラスターや、コンソーシアムなどが各地域単位で設立され、大学でも独自にリエゾンオフィス*と呼ばれるものを設置し、大学の研究テーマに関して、「新技術説明会」を開催するなど積極的に情報発信しています。このような産学交流の場を通じて、企業へ技術移転を推進する動きが活発です。


          *リエゾンオフィス
企業ニーズと、大学の研究室、研究者のもつ研究テーマ、貴重な技術シーズのマッチングを行い、産学連携による共同研究、技術移転等を実現させる為の支援機能をもつ組織。


民間企業との共同研究実施状況の推移(出典:文部科学省より)

また、産業界の求める人材と大学が輩出する人材の質的なミスマッチを減らすため、産学連携を、学生に対する企業のニーズに合った人材育成の場と捉える企業も多くなっており、企業の採用活動のあり方にも影響を与えています。このような背景から、ユビキタスネット社会の実現に向けて、産学連携による共同研究は重要であると考えています。


ユビキタスネット社会を支えるLSI技術とは?


紙面の関係から全ての技術を詳細に説明することはできませんが、代表的な技術のほんの一部とそれに関係する産学連携活動をご紹介します。


ワイヤレス技術
いつでも、どこでも、となると電話線や光ケーブルなどのような有線では不可能です。
ここでは特にアナログ技術を使ったRF(Radio Frequency)チップであるRFIDパッシブタグシステムをご紹介します。
   応用例としては、下の写真のようにイベントや展示会での入場証としての活用があります。来場者が身に着けて各ブースに立寄った際に、専用のリーダで簡単に来場者数等を集計することができます。

このような半導体チップの設計や検証には、EDA(Electronic Design Automation)ツールを使っています。しかし、アナログ設計では考慮しなければならない事項が複雑に絡み合うため、EDA化が遅れていました。今まではアナログ設計といえば人海戦術だったため、エンジニアの能力や経験に左右されることもありました。そこで、産学連携による共同研究を通じて、このような問題の解決を図っていくのも一つの方法です。


産学連携による共同開発


設計環境
従来からの設計システムや設計技術の利用だけでは、市場ニーズの変化や、製造プロセスの進化に対応し、常に満足できる設計品質や納期、コストを実現するのは大変です。そこで、新しいEDAツールの開発と導入による設計環境の改善が重要となってきます。しかし、自社の力だけでは難しい場合もあり、大学との共同研究により実現しています。

セキュリティ技術
ユビキタスネット社会では様々な情報が空間や媒体を介して飛び交うため、情報の保護が重要になり、高度な認証技術や暗号化技術などセキュリティに関係する技術の確立が不可欠になります。
暗号化やセキュリティに関する技術及び産学連携の状況については2007年2月のコラムに記載しますのでご期待下さい。

以上



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